【第6章】(タイ)不動産投資の鉄則を理解する
〜タイ不動産買ってもいいのか!? 出口戦略よりも重要な入口戦略を意識する〜

第5章までに、タイ不動産の購入から出口戦略の重要性、そこへの道筋をご理解いただけたと思います。基本的なことではありますが、少し難しい話が続きましたが、ここからは購入する際の実践編に移行します。

そこでこの章では何のためにタイに不動産を購入していくのか?という意味合いを込めて、投資家のみなさんにとっては釈迦に説法になること承知の上で述べていきます。

購入した不動産、どう活用するか?

まず、不動産は購入後の活用方法は3つしかありません。

ズバリ「売る・貸す・住む」の三択です。

「タイで不動産を購入してどのようにお使いになりますでしょうか?」

私がお客様と最初に面談する際に必ず伺うことです。

最近では一番多い回答として「現在日本に住んでおり、日本の季節の辛い時にタイに住みたいのでセカンドハウスとして物件を欲しい」ということをよく耳にします。日本の季節の辛い時とは、まずは冬(11月から2、3月ぐらいまで)、そして日本の真夏の酷暑(7月、8月)を指しています。日本の夏が暑くなり過ぎてますね。

タイの季節は二季しかなく、雨季と乾季で、雨季は5月中旬より10月まで、乾季は11月から5月中旬までです。特に日本の冬にあたる11月から2月頃まではタイは乾季になり雨もほとんど降らずに、平均気温は25℃から30℃と涼しく季節としては最高です。その時期だけ、弊社の宿泊施設にリタイヤメントVISAを取得してタイに長期滞在されるリピーターの方も多くお見えです。一方でタイの真夏は3月から雨季に入る5月中旬までで、この時期はタイには来ることは酷暑の日本に行くと一緒でおすすめしません。その後、7月、8月はすでに雨季になっており、日本の同時期の気温より低く、多くの方がタイの方が涼しいね、、と必ず仰る時期です。

他にタイ不動産購入の目的&回答として、純粋にタイ不動産への投資、タイ移住用の自宅購入ですが、完全移住の方は意外と少なく、日本にも居住を置きながら、タイへの半移住派がここ最近のトレンドです。

不動産は「購入」すべきか?「賃貸」すべきか?

唐突ですが、不動産は「購入」すべきか?「賃貸」すべきか?と20年ほど前に日本で不動産投資業界で話題になりましたが、これに回答があるのはご存知でしょうか? 購入するにも賃貸するにも細かく議論すれば一長一短です。

ただ、一つだけ言えることは、不動産物件の価値が下落しないなら「購入」、下落するなら「賃貸」ということです。もちろん下落の幅にもよりますが、これが「購入or賃貸」の答えです。

ただ、タイ不動産は日本人は日本不動産投資のように銀行ローンが利用できなく、キャッシュオンリーなので、「購入する資金を保有が前提」となります。

そこから読み取れることとして、タイに不動産を購入するにも下落しない物件を購入して、半移住用として活用し、最低でも購入時と同額程度で売却ができれば、その間はほぼ無料で住んでいたことになります。

つまり、タイでも日本でもどこでも不動産は安く買うことが一番重要です。もっと言えば、安く買って高く売れれば、それは居住用だろうと投資用だろうと不動産投資(購入)で成功と言えます。

ここで気をつけたいのが、不動産の購入時(入口)は一回しかないということ。決して株や投資信託のようにドルコスト平均法を使って、分割ではプレビルド以外は購入できないということです。

つまり、入口を間違えるといっこうに出口(戦略)がない、とういう事態に陥ります。多くの日本人投資家がタイの不動産投資で失敗するもっとも多いケースです。情弱日本人がうまいセールストークに乗せられて、高い不動産を買っているだけなのですが、いまだにこの現象がなくならないことが不思議です。序章でも述べた通りに、今もパタヤでは弊社も含めた地元の不動産エージェントが販売しない物件をYouTubeやSNS、日本で販売会をしているような物件を日本人は購入しています。

キャッシュアウトは不動産投資の命取り!

では「安く買えればそれでいいのか?」ですが、居住用であればそれでも充分ですが、純粋にタイへの不動産投資であればそうはいきません。安く買ってもランニングでキャッシュアウトしたら、購入にかかったコストはジワジワと上昇していきます。下記の比較表をご確認ください。

購入後5年での損益比較例

購入金額1,000万とした場合の想定損益

単位:タイバーツ

【A】キャッシュイン
購入金額:
10,000,000
【収入】
年間家賃収入:
600,000
月間家賃5万バーツを想定
【支出】
年間共益費
管理会社(賃貸管理)
固定資産税
室内修繕費用
40,000
18,000
2,000
40,000
支出合計:
100,000
年間の損益:
500,000
5年間の収益
原価
2,500,000
7,500,000
【B】キャッシュアウト
購入金額:
10,000,000
【収入】
年間家賃収入:
0
【支出】
年間共益費
管理会社(賃貸管理)
固定資産税
室内修繕費用
40,000
18,000
2,000
40,000
支出合計:
100,000
年間の損益:
-100,000
5年間のコスト
原価
500,000
10,500,000

【A】はキャッシュインするパターン、【B】はキャッシュアウトしているパターンです。5年間で原価である購入コストは300万バーツも異なってきます。純投資であれば、高い安いの前に賃貸の付きやすい物件を購入する必要があります。

では、その物件が賃貸のつきやすい物件なのか?はどうやって判断するのでしょうか?

プレビルドをおすすめしない理由

すでに稼働しており、管理状態も目の前で見える物件なら、現地に行けば稼働率(入居率)はなんとなく理解できるでしょうし、その物件の賃貸募集の状況を現地のエージェントに確認すれば「実はこの物件なかなかユニットが空かないんですよ…」と言っていれば、きっと大幅にはズレてはなく、賃貸がつきやすいことは誰でも理解できると思います。

私がプレビルドをあまりおすすめしないのは、プレビルド物件は全部屋完成がほぼ同時期だからです。つまり、一斉にその物件の新築ユニットが提供されます。当然ビューのいいユニット、家賃の安い条件のいいユニットが優先的に選択されるので、デベロッパーの販売時のセールストークの家賃を手にすることがすぐには難しく、その物件が現地居住者にどう映ってくるかは、数年しないとわからなく、その間の資金を数年単位でデベロッパーに預けておくことにリスクを感じているからです。

もちろん、完成後に購入時よりリセール価格が上昇していれば問題ないのですが、デベロッパーのセールストーク通りにそうなった物件は、私の20年の業界の経験からほぼないと感じておりますので、いくら我々エージェントのコミッション率が高くても、結局は購入者(投資家)の方にためにはならないし、5年後辺りに恨まれても嫌なので、積極的には販売しないのが私信条です。

ただ、全ての物件が値上がりしないということもなく、ここ数年でこれは!という物件が、パタヤのビーチロードに20年ぶりに竣工する「PTY Residence Sai1」でした。この物件をプレビルドで購入できた投資家の方は、利確はほぼ間違いないと思いますが、それ以外の物件でこのような光景はバンコクでもパタヤでここ数年見たことはありません。

ランニングコストと不動産投資利回り

上記比較の【支出】の欄より、タイでコンドミニアムを保有する際のおよそのランニングコストが見て取れると思います。年間共益費は 平米×50〜100バーツ前後なので、部屋の広さによって大きく変動します。固定資産税は前章で述べた通りに、現在時限措置的に安くなっています。

ここから読み取るとタイバンコク、パタヤなどの不動産投資利回りは、およそ5%前後、しかもキャッシュオンリー。今一度、それでもタイに不動産を必要とする理由、目的などを熟慮してから、それでもタイに不動産が必要という方にだけサービス提供をしていくことこそが、弊社のポリシーでもあります。

なお、バンコクには多くの日系駐在員が住んでおり、多くの日系賃貸仲介業者が存在しています。第2章でも少し触れましたが、バンコクの日系駐在員及び賃貸業者はコンドミニアムよりサービスアパートメントを好む傾向がありますが、コンドミニアムの需要も一定数あります。

ただ、日系賃貸仲介業者が紹介するコンドミニアムの最低家賃を4万バーツに設定しているところも多いのが実情です。多少は前後しますが、月額家賃4万バーツ×12ケ月=48万バーツ、平均利回り5%となると、物件価格は960万バーツです。つまり、およそ5,000万円がバンコク不動産(純)投資の入り口となりますので、円安の今、少しハードル高く感じるのではないでしょうか?

そこで弊社はバンコクよりまだ街の成長が期待でき、現状の街のポテンシャル、年間インバンウドの数などを考慮して、パタヤ(及びシラチャ)を中心に不動産売買管理を行なっております。バンコクの不動産価格指数100としたら、パタヤは60、シラチャは40といったところです。同じクオリティ、立地、物件管理状態を鑑みての指数となり、あくまで私見ですが大きくはブレてないと思います。

この章のまとめ

  • 不動産は購入後の活用方法は「売る・貸す・住む」の三択
  • 安く買って高く売る。純投資の場合は高い安いの前に賃貸がつきやすい物件にターゲットを絞りキャッシュアウトしないこと
  • リスクの潜んだプレビルドより、目の前に見えるリセール物件
  • 利回りは5%、キャッシュオンリー
  • バンコクの不動産が100なら、パタヤは60、シラチャ40といったところ

そもそもタイに不動産買ってどうするの??

入口から間違いないようにするためには、購入する前、弊社のドアを最後に叩いてください!

ほんとに買ってもいいのか?タイ不動産!!といったところでこの章は締めておきます。